「きよみ野富士」か「吉川富士」か
先日、吉川美南駅にいったら、壁に吉川の名所紹介みたいな掲示物があって見ていたのだけども、その中できよみ野にある山のことが書いてあった。
気になったのは「よしかわ富士」という呼び名だ。
響きに違和感がある。なぜだろうか。
そうだ、「吉川富士」ではなく「きよみ野富士」と呼んでいたはずだ。
市のホームページをみると、
「公園のシンボルとも言える高さ16メートルの吉川富士(きよみ野富士とも呼ばれています)」とある。
どちらの呼び名も通用するようだが、「吉川富士」のほうが主であるらしい。
だが、それに続く文章は「特にきよみ野富士に登ると~」とあり、「きよみ野富士」を使っている。よくわからない。
市のホームページに掲載されている調査などみると、市民の言葉としては、ほぼすべて「きよみ野富士」と書かれている。
過去の資料を探ろうと、図書館に行ってみました。
『吉川市史』によると、富士がある永田公園は「平成8年3月29日供用開始」とある。
だが、『よしかわ議会だより No.87(平成7年9月定例会)』では、「永田公園」というキャプション付きで富士が表紙を飾っている。これは供用開始前の発行だと思うが、どういうことだろう。
国土地理院のサイトを調べると、
これは最近(2014年)の様子。
これは1984~1987年くらいの様子。まだ田園地帯という感じである。山のようなものはない。
これはその後、1988~1990年くらいの様子。一帯の造成が始まっている。先入観の影響か、山のようなものができているようにもみえるが、よくわからない。
・・・そもそも、永田公園の「永田」って何だ?
昔の地名だろうか。
従前の住所をみても、きよみ野のあたりは、川野とか川富あたりで「永田」という名前は出てこない。
だが、市の資料をみると、こういう地図がよく出てくる。
はっきりと「永田」と書いてある。きよみ野の地名も入っているから、古い地図ではないはず。住所ではないが、現在でも何かの名前として確かに残っているもの。
これはなんなのだろう。
同じく地図に書いてある「余蒔谷原」という地名をググってみたら、なんとなくわかった。
「字」か。
たぶん「大字川富字永田」って感じなのかもしれない。
住居表示ではなく、地番だとそういう名前が出てくるのかもしれない。
いずれにせよ、永田は地名でしょう。
いろいろと資料は眺めたんですが、結局、富士の名前の変遷みたいなものはわかりませんでした。残念。